私の親を憎んでくれる夫

私が親と2年ほど縁を切って、アメリカから日本へ帰ったりしていたころ

ちょうどいまの夫と出会った。

セフレ関係という感じだったが、ひょんなことから日本に帰ってきた彼が

一緒に暮らすようになった。

かなりメンヘラで病んでいた私の、悩みをスルーしたりじっくり聞いたり

自分の意見をさらっとぶつけたり。

夫に出会わなかったら今も私はメンヘラのまま苦しいまま生きていたんじゃないかな。

2年ほど切った後、これまたひょんなことから親とまた連絡を取った。

そのとき今の夫と母親と義理の父親が初めて顔を合わせた。

私もとんでもなく久しぶりに会った。

焼き鳥屋で待ち合わせして、ごくごく普通に話していた。

先日母親と食事をしていたときに、

「あのとき、夫君を見たときに

なんやこの汚いやつは。もっとまともな恰好できないんか?なんてやつだ」と思っていたといわれた。

思っていたと思ってたけど、初めて面と向かって伝えられた。

それを夫に伝えたら、

「こっちはこっちで、どうでもよかったよそう思われてても。

君のことを苦しめたやつらだなこいつらと思っていたし、今も思っているよ。」と言われた。

私の苦しみがすこしとけても、すべてなくなることはない。

なくなったかのように少し思っていたけど、彼にまでそういう気持ちを残してしまったんだなと思った。

でも少しうれしかった。親を憎むことをどうしてもできない自分がいるからだ。

これを彼に任せきりにするつもりはないけれど、私の結婚した人は

私の苦しみを少しでもわかってくれる人間だったんだ。やっぱり。

それが何よりうれしい。